一コマ劇場みさき自然公園

桃色咲花（ももいろのはなさく）

　公園の近くのなぎさ公園では、菜の花が見頃です。

　今日は、久しぶりに空気が澄んで晴れ間が広がる一日となりました。

　公園では、日当たりの良い場所から、ヒメオドリコソウやホトケノザが咲き始めました。

雪起吹風（ゆきおこしのかぜふく）

　北風が公園を通り抜けるようになり、冬将軍がやってきたのを告げています。

　比良山系から吹き下ろす風にのって、対岸の公園まで雪が運ばれてきました。

　初雪が降るのももう間近です。

叡良冠雪（ひらひえいにゆきかぶる）

　北風が寒気を運び、対岸の比良山や比叡山に初冠雪が観られました。

　山頂にかぶる雪の綿帽子が、麓に下りてくるのもそう遠くはないかも知れません。

霎空架虹（しぐれぞらににじかかる）

　時雨模様の空に、虹が架かっているのをよく見かけるようになりました。

　青空が雲に閉じられるようになると、雪の季節がやってきます。

　昨年の初雪は大晦日の12月31日。

　今年はどうなるでしょうか？

朔風払葉（きたかぜきのはをはらう）

　北風が吹くようになり、落葉樹は紅葉も束の間、葉を一枚また一枚と落としていくようになりました。

　私が七十二候にあわせて暦を読み始めて四年目になりますが、若干のズレはあるものの季節は七十二候にあわせて移り変わっていきます。

　四年で結論を出すのは早いのですが、、、

　いきものたちは、地球の自転や公転、月の満ち欠けなどのリズムで一年のサイクルを捉えているように感じます。

　微妙なバランスで保たれてきた地球。

　そこに暮らすいきものたち。

　猛暑・酷暑の夏、残暑の秋に植物たちはうまく適応しているのでしょうか？ 

　ちょっと心配になります。

　われわれもいきものなのですから。

紅葉鮮（こうようあざやか）

　22日の早朝、伊吹山にうっすらと雪が残る寒さをきっかけに、公園のイロハモミジの紅葉が一気に進みました。

　鮮やかな紅色に目を奪われ、ご覧のタイトルのような暦にしました。

 

時雨撫地（しぐれちをなでる）

　11月の雨が好きです。

　秋雨前線によるまとまった雨。

　天気の良い日に急に時雨れる雨。

 

 

　もう少し気温が下がれば雪  へと変わる冷たい雨。

　季節が秋から冬へと移り変わる途中の、何とも情緒がある雨です。

小楢褐葉（こならかつようす）

　みさき自然公園は、他の公園の樹木環境とは大きく趣を異にしている点があります。

　それは、ブナ科のアベマキ・クヌギ・コナラ、

　ニレ科のアキニレ・エノキ・ケヤキ・ムクノキなどの、

　自然界ではごく普通に観察できる落葉樹が多数植栽されているという点です。

　これらの樹木は葉が茶褐色に変化し、

　落葉する課程で赤みや黄みがかった色など、

　複雑な色変化を見せ、私たちの目を楽しませてくれます。

　公園では、コナラの褐葉が始まりました。

　今年のコナラは特に綺麗に褐葉しているように思います。

　赤みや黄みがかった葉も綺麗ですが、、、

　緑色から黄色を隔て茶色く変化していくコナラの褐葉がわたしは好きです。

寒椿始咲（かんつばきはじめてさく）

　寒椿の花が咲き始めました。

　晩秋から初春にかけて、、、

　鮮やかなピンク色の花と清楚な白色の花が公園の脇を彩ります。

団栗鳴地（どんぐりちをならす）

　公園のドングリが熟し、、、

　ぽとり、ぽとりと大地を響かせる音が聞こえるようになりました。

　この音を聞くと「となりのトトロ」のワンシーンを思い出します。

　鎮守の森の側の空き家に引っ越してきたメイとサツキ。

　家の中へと歩を進める度に落ちてくるドングリ。

　「何かいる？」というぞくぞくっと来る感覚。

　ドングリの落ちる音を聞いてると、、、

　ドングリを落としているのは森の精の仕業と思えてなりません。